サフィーが中庭で昼寝をしているぢゃないか。
「やあ、サフィー元気かい?
ところでこの間言っていた音楽会はいつするんだい。」
「ああ、あれかい。いま計画しているとことなんだけど、
なかなか練習している暇が無くてね。こんど必ずするから、ぜったい聴きにきてよ。」
「うん、楽しみにしてるよ。」
サフィーはなんて大変なんだ。あんなにやりたがっている音楽会の練習も出来ないぐらい忙しいなんて。
ぼくなんて好きな映画を観に行く時間はたっぷりあるもの。
そうだ、ステトルを誘って映画を観に行こう。彼も映画が好きだって言ってたものな。
「ステトル、いい映画があるんだ。一緒に観に行かないかい。
”ある日のない日”って言う映画なんだ。」
「いいとも、ぼくは映画好きだからね。いつでも良いよ。」
「それは良かった。今週いっぱいで上映が終わってしまうんだけど、明日はどうだい。」
「悪いけど今週は忙しくてダメなんだ。こんど必ず一緒に行くから、またいつかにしよう。」
「なんだ、残念だな。
そうだ、来週からまた別の素晴しい映画が始まるんだ。
”2度と来ない日”って言う映画なんだけど、来週ならどうだい。」
「そうだね・・・
悪いけど来週は予定がまだ立たないな。やっぱりまた今度にしてくれないかい。」
「うん、わかったよ。残念だけどそうするよ。」
皆は可哀相だな、とても忙しくて。
あれぢゃあ、皆の未来に”こんどの日”なんていつまで経っても来やしないぢゃないか。
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