スコープ、さっきから空ばかり見てるけど、何か珍しい物でも飛んでいるのかい?
そんなんぢゃないよ、ヘミングバード。
となり街に住む有名な占いの先生に
『ぼくは今日、下を見るといいことがない、上を見て歩きなさい。』と言われたんだ。
その先生の占いはとてもよく当たるんだ。
占いが当たるか、当たらないかぼくには分からないけど、上ばかり見て歩いてると
足元が危ないんぢゃないかい。
バタン!!
イテテテ・・・ 石につまづいて転んぢゃったよ。
きっとさっき下を見てしまったから
不運がやってきたんだ。
そうかなあ、ぼくは君が上ばかり見て自分の足元をみなかったから転んでしまったと
思うんだけどなあ。
そんなことはないよ。先生の占いは本当によく当たるんだ。
この間も『ぼくは他人との縁がうすい』って占ってくれたんだ。そう言われてみると、ぼくには友人たちが数えるほどしかいないんだ。
でもルーハルやパーパレにしてもとてもいい友人ぢゃないか。
縁がうすいってことは友人の少なさを嘆くことぢゃなくて、少ない友人を大切にしなさいってことぢゃないかな。
ねえ、スコープ 占いを信じることは悪いこととは言わないよ、それによって君の見る目が
広がれば良いことだと思うけど、占いを信じるあまり、君自身が占いにしばられることは
ないんぢゃないかな。
どうしよう、今日の占いには他人からのアドバイスを信じなさいとあったのに。
もし君の言っていることを信じたら占いを信じないことになってしまうぢゃないか。
いったいどうしたらいいんだ!
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