川井駅から1時間ほど棒の折れ山の方向へ山間を歩くと、渓流の岸に建つ古い民家を改造した
建物が現れる。そこが「ちわき」だ。
中に入ると天井が高く空間にゆとりを感じる。落ち着く佇まいだ。
山里料理はきのこや山菜などが中心の素朴なメニューになっている。
セットメニューはボリューム感があってお腹も満足する。価格も手ごろだ。
天むすは山菜きのこの天麩羅をおむすびにしたもの。
これに団子汁が付いて昼食を楽しめる。
難点は、天麩羅もきのこ、七輪焼きもきのこ、バター焼きもきのこ。
きのこ嫌いな人には欲求不満が残るかもしれない。
でもビールを飲りにくるのであれば、若鮎の味噌焼きがあれば充分だ。
川のせせらぎが聞こえてきて癒しの気分に浸れる。
ただし、冬はすこぶる寒いので部屋の中でも薄着禁物なのは一言いっておこう。
昨年この家の元の持ち主と知り合う機会があった。新潟で杜氏をされていたご主人が仕事の関係で東京に
移り住むことになり、多摩自慢(福生の酒造メーカー)の社長が会社の保養施設として奥多摩に移築したそうだ。だから今でも「ちわき」の看板の横には「多摩山荘」の古くて立派な木製看板がかかっている。
僕が初めて訪れた時には、旅館に違いないと思ったほどだ。前まで行って、けっこう入るのを躊躇した。
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