奥多摩が山葵の名産地であることを知っている人はあまりいない。
僕もこちらに引越して初めて知ったぐらいである。
山葵漬けが酒の肴にいける。葉と茎の三杯酢はまたいける。
ご飯のお供には岩のり山葵が友人に評判だ。旨い。
さて、そんなことで地元の山葵屋も数多いわけだが、一押しはここである。
白丸駅と奥多摩駅の中間、青梅街道の道筋に小さな作業小屋が建っている。
そこが鈴木わさび農園だ。店の名前にはわさび農園が付くが、裏山に山葵田が広がっているわけではない。念のため。正確には製造販売所。山葵田は山奥にあるらしい。
駐車場も無く、気が付いた時には通り過ぎてしまうほどの店構えだから、初めての人には少々場所捜しが難しい。
息子さんが、青梅市御岳(吉野街道沿い)に立派な店を作ったので、観光客の皆さんにはそちらがお勧めだ。
店は綺麗で、食堂も併設されている。駐車場も完備。山葵漬けの味は両店とも一緒の味とのことだ。
(息子さんの奥さんによれば、日々味付けの研究しているので、青梅店の方が美味しいそうだ)
しかしながら僕はお婆ちゃんの味を受け継ぐ、素朴な味わいの奥多摩の店を、自家用には利用している。
あまりの新鮮な辛さに涙しながら酒をちびり。これぞ奥多摩の味わいだ。
岩のり山葵フリークには奥多摩駅前の「山はな食堂」で売っているものがお薦めだ。
鈴木わさび農園製造なので、味は一緒との説明だが(息子の奥さん弁)、明らかに違う。
旨いけど少々割高で、1ビン600円。
2004年に奥多摩の店は道路拡張のため、30メートルほど奥多摩寄りに移転した。駐車スペースも作ったので前よりは立ち寄り易くなった。店が小さくて目立たないのは相変わらずだ。
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