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鳩の巣駅から青梅街道に降りた角にある小さなギャラリー喫茶が「山鳩」だ。店構えは木肌をふんだんに見せた山小屋風の作りになっている。店内には四季折々に写真や絵などの作品が展示されている。
奥多摩にはレストラン（西洋料理店）が無いので、ふと洋風のお昼ごはんを食べたくなった時にはよくこの店に来る。ハヤシライスがとても絶品なのだ。ランチにはミニ蕎麦サラダをセットで注文するのが僕のお決まりだ。蕎麦と生野菜を中華ドレッシング風スープで食べるのだが、蕎麦の新しい味が発見できて嬉しくなる一品だ。ハヤシライスに付け合わせ、サラダ、コーヒーが付いて700円。ミニ蕎麦サラダをつけても1000円なのは満足の金額だ。ただし残念ながらランチメニューにはバリエーションが少ない。他にはサンドイッチなど軽い食事が中心だ。ギャラリー喫茶に多くを求める方が間違っていると言い聞かせている。
ところがである。もし前もって予約をするゆとりがあるのなら、コースメニューを予約することをお薦めする。前菜からメイン、デザートまで食材の美味しさを上手に引き出した料理を堪能することができる。とてもヘルシーで美味しい。料理の腕は逸品である。値段は2000円ぐらいから予算に応じてメニューをアレンジしてくれる。僕はここで親しい友人達と宴席を設けたりするので多人数で予約するのだが、年輩の女性2人がコースメニューを食べているところを見たことがあるので、2人からでもコースメニューの予約はできそうである。（話は鵜呑みにせず、お店の人にちゃんと相談してくださいね。）
ちなみにワインは秩父の酒、「源作印」が出てくる。
若いころに秩父在住の知合いから、「源作印」のワインは農家のお婆ちゃんが腰巻きをたくし上げて素足で踏みつぶして作るんだ、と聞かされた。「ガセ」にすぎないと思っていても、「源作印」を飲む度にこの話が映像化されて頭の中に写し出されるのである。
云っておくが味は好い。単に僕のトラウマの話である。
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